今はとっても元気。ですが人は、いつ癌になり、余命宣告されるか分かりません。余命宣告なんて他人事だと思えばそれでいいのでしょうか。余命の過ごし方について、参考にしていただけるよう、対処法をご紹介します。
延命治療か緩和ケアか?
癌で余命宣告をされた場合に考えられるのは2つの方法です。
・延命治療
・緩和ケア
どちらがいいとは言い切れないものがあります。延命治療は、自分の命を1分でも1日でも伸ばすことが出来ますので、それに参加するとなれば、自然と気持ちが前向きになるのではないでしょうか。もちろん、最新治療薬は数百万もするなど、コスト的なものも関係してきます。
また、癌は激痛が伴う病気なので、治療の副作用の痛みや苦しさに耐えていかなければいけないデメリットもあります。
緩和ケアは、モルヒネなどで癌の痛みを緩和し、少しの間ですが痛みのなかった時代に戻れるというメリットがあります。ずっと痛みに耐えてこられた患者様にとって、緩和ケアによる痛みのない生活は、家族の想像を絶する快適さだと言われています。
どちらがいいのか、それは家族が決めることでしょうか、ご本人が決めることでしょうか。一番いいのはご本人が決めることですが、そうなると余命宣告を本人にも伝えなければいけない難題が生じてきます。
余命宣告を本人にしない場合は緩和ケア?
癌の痛みは、想像を絶する辛さです。本人がみずから余命宣告後も、延命治療に励むと思わない限り、延命治療は苦痛でしかないでしょう。ご本人の生活の質(QOL)を守るためにも、おすすめは緩和ケアです。少しでも楽な状態を作り、ご本人が笑顔になれる時間をつくることが出来るからです。
肝臓などの内蔵にまで転移されていない場合は、緩和ケアを始めれば、穏やかな状態で家族と会話も食事も出来ます。緩和治療は諦めの選択ではありません。余命宣告後、いくら延命治療で数年長生きしたとしても、そこに痛みや苦しみなどの苦痛しかなく、恨みつらみだけが残るのであれば、それはご本人のためだとは言いきれないからです。
余命宣告を自ら受けた場合で緩和ケアを選んだ時は、とにかく笑顔になることが必要です。小林真央さんも、笑顔になることの大切さをブログで書いておられました。笑顔の形をつくるだけで、免疫力がUPしてくるのだそうです。さらに、夫の市川海老蔵さんは、笑うことについてもブログに書かれておられました。
実際に、癌患者がお笑いなどで笑うことはとてもいいことだと言われています。お笑いのDVDを見続けた癌患者は、そうでない患者よりも治療効果が高かったようです。スマホはじめ、テレビ、ラジオ、本、雑誌などの媒体を活用するのもおすすめです。
もちろん、自ら延命治療を選ぶことを、入院前からご家族に伝えられるなどすることもあるでしょう。その場合は家族も延命治療を選択すべきですね。ある女性は、1人暮らしでまだ若い20代後半なのに余命宣告を受けました。ですが、自らの命を全うしたいという願望が強かったので、延命治療を選択したそうですから。
緩和ケアの場合~お通夜や葬儀の準備もする
突然死などに比べれば、緩和ケアの場合は、死を予測しつつ、死までの時間があります。その間にお通夜、葬儀の準備が出来ること、死後しなければいけない事をまとめておくなどの少しの余裕が生まれます。
死んでからでいいと先延ばしするのもいいのですが、ご本人も協力してくれるのなら、葬儀形態、納骨方法などを話し合うことで、家族のストレスも減るのではないでしょうか。
葬儀社で相談をすることも出来ますので、活用されてみてはいかがでしょうか。ある格安葬儀社では、余命宣告がなされた状態で、葬儀社と契約すれば、割引5万円など実施している葬儀社もあるようです。
生前から余命の過ごし方を想像しておこう
家族が余命宣告を受けた場合、もしも自分だったらと思う機会が出来ます。ですが、そうでない場合、なかなか自分がもしも余命宣告を受けたら、その時の過ごし方なんて想像することはないでしょう。
ですが、もしもの場合にそなえて、エンディングノートなどをつければ、その時から生き方も変わるかも知れません。