孤独死は1970年に親戚が訪ねてきたとき、死亡していたという事例発生時から地域の課題とされてきました。阪神大震災後の仮設住宅における孤独死問題で、さらに問題視されています。今回は孤独死の問題についてお伝えします。
どんな人に起こりやすいのか?
孤独死は、親戚がいたとしても遠くに住んでいるなどの場合で起こります。また、75歳以上の人は訪問介護で発見されることができます。女性の場合は、地域や趣味などのコミュニティーに参加してきており、一人暮らしでも何かしら連絡を取り合う関係性が既に出来ています。会社を定年退職した60歳~65歳までの男性の一人暮らしに孤独死が多いとされています。男性の場合、会社を退職したあとコミュニケーションが地域と取りにくいと思っている人も多いようです。病気だと周囲が分かっている場合は、ケアしてもらいがちですが、健康な人に意外と孤独死が多いとされています。理由は、連絡が取れない場合でも長期の旅行に行っているのではないかなど、思われる傾向があり、突然死による孤独死だと気づかれにくいからです。
孤立死と孤独そして死因は?
どんな状況になると、孤独を感じやすいのでしょうか?また、どんな状況だと孤独死になりやすいのでしょうか?
- 配偶者の死
- 震災による家族の死
- アルコール依存症
- 若いけれど慢性疾患がある一人暮らしで、働くことが難しい状況にたびたびなる人
など
もともと一人暮らしであった場合よりも、突然配偶者が亡くなった、家族が震災や事故でなくなったなどの理由で一人暮らしになった場合は、強く孤独を感じやすくなります。孤独感や喪失感が続きますと、うつ病になり自殺を考えるようになります。自殺をしたものの、考えなおし傷を負ったまましばらく生きていたのに、発見が遅れたために衰弱して死亡するケースもあるようです。死因については、こちらが多くなっています。
- 心臓発作などの循環器系の病気
- 脳溢血などの脳疾患
- アルコール依存症による肝硬変
- 肺炎
- 転倒によるケガ
など
転倒や肺炎は発見が早ければ命を取りとめられることもあります。まずはコミュニティーをつくることが課題です。
孤独死をふせぐ対策は?
連絡を取り合うコミュニティーや制度を利用することが重要です。孤独死を防止できるシステムを模索していくことが必要です。
- 電気ポットのお湯の量の減り方でわかるシステム
- トイレのセンサーでトイレの回数でわかるシステム
- ペンダント状のボタンで緊急時はボタンひとつで連絡できるシステム
- 電気、ガス会社でガスや電気の減り方でわかるシステム
- 訪問介護
- NPOによる見守り
- 趣味、習い事、ボランティア
- 働く
- サプリメントなど定期的な通販を利用
- 新聞をとる
- 宅配弁当をとる
など
普段健康な人でも孤独死の可能性がある時代
趣味やサロンなどのコミュニティーとなりますと、付き合いが苦手な方もおられるので、回覧板のような電話連絡網がいいのではないでしょうか。一人暮らしで不安な方限定の、安否の確認に特化し、安否の確認ができれば伝言ゲームのように次の人の確認をするというものです。 スマホやパソコンが使えない元気なお一人様の場合、地域のお一人様同志でお互いの安全を確認しあうシステムを、個人や身内まかせではなく市町村単位で作るなどの取り組みをしていくことがこれからの孤独死防止には必要なのではないでしょうか。