葬儀には、一般葬・家族葬・一日葬などの種類があり、生前の故人の意向や家族の判断でお見送り方法を選ぶことになります。
初めて葬儀をする場合、流れや費用面などさまざまな不安を抱える方がほとんどです。葬儀に対する不安を軽減するためにも、時間と気持ちに余裕があるうちにおおまかな流れや費用相場をイメージしておきましょう。
今回は、家族葬の主な流れと費用相場について解説します。家族葬を検討している方は、ぜひ参考にしてください。
目次
1. そもそも「家族葬」とは?
そもそも家族葬とは、近親者のみでお見送りをする葬儀です。故人の親族や親しい友人で最後のお別れをします。一般葬とは違って規模が小さく、アットホームな葬儀にできることが特徴です。
最近では、家族葬を選択する方が増えています。「第5回お葬式に関する全国調査(2022年)」によると、家族葬を選択したケースが55.7%で最多となっています。
(出典:鎌倉新書「【葬儀】第5回お葬式に関する全国調査(2022年)コロナ禍の葬儀に大きな変化ー「家族葬」が55.7%で最多、次いで「一般葬」25.9%、「直葬・火葬式」11.4%で近親者のみで行う家族葬が主流に」/https://www.kamakura-net.co.jp/newstopics/9302/)
家族葬が増加している背景には、「故人をゆっくりお見送りしたい」「親しい人だけで故人を偲びたい」と考える方が増えたことが影響しています。また、コロナ渦でのライフスタイルの変化もきっかけの1つと言えるでしょう。
家族葬に限らず、葬儀のスタイルにはそれぞれメリットとデメリットがあります。家族葬を検討している方は、メリットとデメリットをチェックしておきましょう。
家族葬のより詳しい特徴やメリット・デメリットについては、下記の記事で詳しく紹介しています。
(内部リンク:家族葬とは?主な流れから費用相場・葬儀社選びのポイントまで解説)
2. 【7STEP】家族葬の主な流れ
家族葬を行うにあたり、まずは葬儀社に連絡が必要です。葬儀のスタイルに希望がある場合は、あらかじめ葬儀社の情報を集めておきましょう。
家族葬の主な流れは、7つのステップに分けられます。葬儀社に連絡するタイミングや葬儀の流れは一般葬と同じです。
ここでは、家族葬の主な流れをステップごとに詳しく解説します。
2-1. STEP1:ご逝去・ご安置
医師から死亡診断を受けた後、まずは葬儀を依頼する葬儀社へ連絡をします。病院で亡くなった場合は、看護師が体をきれいにケアしてくれている間に葬儀社や親族に連絡を済ませましょう。
葬儀社から迎えの車が到着したら、故人を安置場所まで移動します。安置場所は、自宅・葬儀社・火葬場のいずれかを選択するケースがほとんどです。
葬儀社や火葬場の場合、受け入れ条件や面会の可否が異なるため、事前に確認した上で安置場所を決定しましょう。
2-2. STEP2:家族葬の打ち合わせ
故人を家族葬で見送るために、葬儀社と日時や内容の打ち合わせをします。日時の決定は、火葬場の空き状況や僧侶の予定なども考慮しなければなりません。
葬儀の内容は、宗教や生前の故人の意向などを踏まえて決定します。「どのような葬儀にしたいのか」「予算はどれくらいにするのか」など、要望があれば担当者にしっかり伝えておきましょう。
打ち合わせ後は、見積もりを書面で出してもらうことが大切です。見積もりの内容を確認して、不明瞭な点があれば必ず確認しておきましょう。
2-3. STEP3:通夜・通夜振る舞い
葬儀の日程が決まり次第、通夜と通夜振る舞いの準備をします。故人の身支度を整え、白装束を着せて副葬品と共に棺に納めます。
通夜では、僧侶による読経と親族や会葬者による焼香をし、通夜振る舞いとして会食をするのが一般的です。会葬者と一緒に生前の思い出話をするなどして故人を偲びます。
家族葬にお呼びしなかった方への報告やお礼をするために、供花や弔電の送り主を確認しておきましょう。
2-4. STEP4:葬儀・告別式
葬儀・告別式は、通夜の翌日に行います。開式の時間は、火葬の時間に間に合うように設定します。
葬儀の流れは、通夜と同様に僧侶による読経から始まり、親族に続いて会葬者が焼香に進むのが一般的です。焼香が済んだ後は、親族と会葬者がそれぞれ別れ花を棺に入れて最後のお別れをします。
地域によっては、最後に棺の四隅に釘を打つ「釘打ちの儀」を行う場合もあるでしょう。
2-5. STEP5:出棺・骨上げ
葬儀・告別式が終わり次第、棺を火葬場へと移動させる出棺に移ります。位牌は喪主が持ち、遺影は故人との関わりが深かった方が持ちます。親族と会葬者は、車や手配したマイクロバスなどで故人を乗せた霊柩車に続いて火葬場へ向かいましょう。
火葬場では、まず「納めの儀」を行い、僧侶に読経してもらってから火葬となります。火葬が終わったら、遺骨を箸で拾い上げて骨壺に納める骨上げをします。
2-6. STEP6:精進落とし
精進落としは、会葬者や僧侶を労うことを目的とした会食です。葬儀会場やレストランなどで行うケースが多く見られます。
食事と歓談の後は、頃合いを見て喪主や親族の代表者が締めの挨拶をして解散となります。
ただし、精進落としは必須ではないため、省略することも可能です。省略する場合は、「誠に勝手ながら法要後のお席は設けておりません」など、省略する旨を葬儀の案内状に記載しておきましょう。
また、僧侶には感謝の気持ちとして、お膳料か精進落としの代わりとする持ち帰り用お弁当をお渡します。
2-7. STEP7:関係者へのお礼・ご挨拶
葬儀が終わった後は、関係者へのお礼とご挨拶をします。葬儀でお世話になった方や供花・弔電を送ってくれた方には、葬儀当日の会葬礼状とは別にお礼状を送りましょう。
お礼状を送るタイミングは、四十九日を過ぎた頃が目安です。一息ついて気持ちが落ち着いてから、感謝の気持ちを伝えましょう。
3. 家族葬にかかる費用の相場と内訳
家族葬にかかる費用相場は、約70万~120万円です。一般葬と比べると、約30万~50万円安くなる傾向にあります。
ただし、家族葬にかかる費用は、地域や具体的なプランによっても異なります。どれくらいの費用がかかるのかイメージしやすくするためにも、どのような費用がかかるのかチェックしておきましょう。
家族葬にかかる費用内訳は、主に「葬儀一式費用」「お布施・寺院費用」「飲食接待費用」の3つです。
ここでは、それぞれの費用の内容について具体的に解説します。
3-1. 葬儀一式費用
葬儀一式費用には、通夜・葬儀・告別式などにかかる費用が含まれます。葬儀一式費用の詳細は、下記の通りです。
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祭壇や棺にかかる費用は、種類によって金額が異なります。供花代は1つあたり1万円が相場です。
火葬料は、公営火葬場・民営火葬場でそれぞれ相場が異なるため、事前に確認しておきましょう。
3-2. お布施・寺院費用
お布施・寺院費用は、僧侶に直接支払われる費用です。葬儀社のプランには含まれていません。葬儀費用の総額をイメージするためには、葬儀社のプラン料金にお布施・寺院費用を上乗せして考える必要があります。
お布施・寺院費用の詳細は、下記の通りです。
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お布施や自院費用は、金額に明確な決まりがないケースがほとんどです。宗教や宗派によって相場も異なるため、不安な方は菩提寺に相談してみましょう。
3-3. 飲食接待費用
飲食接待費用は、通夜振る舞いや精進落としにかかる費用です。会葬者にお渡しする返礼品代も含まれます。
飲食接待費用の詳細は、下記の通りです。
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通夜振る舞いの料理はオードブル形式、精進落としは懐石料理やお弁当を用意するケースが多く見られます。飲食接待費用の金額は、会葬者の人数や精進落としの有無によって変わります。
まとめ
家族葬は、親族や親しい友人だけで故人をお見送りするスタイルの葬儀です。葬儀の主な流れは一般葬と大きな違いはないものの、「ゆっくり最後の時間を過ごせる」「費用を抑えられる」などのメリットがあります。
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