高齢者の孤独死は2002年から約11年で2倍に増えています。孤独死の連絡を受けた場合や、孤独死を発見した場合、 その後どうすればいいのでしょうか?今回は孤独死に遭遇した場合のその後についてお伝えします。
孤独死の連絡を受けたら?発見した場合の対処法は?
孤独死が発見された場合、まず連絡がいくのは相続人である遺族、賃貸の場合は連帯保証人に連絡がいくことになります。具体的には一人暮らしのおじいさんが孤独死された場合の順番は、妻・子→親→兄弟姉妹で連絡が届きます。偶然、訪れた時に孤独死に遭遇した場合は119番で救急車を呼びましょう。救急車が到着し蘇生しない場合、警察に連絡がいきます。救急車を呼んだので安心してしまい、布団に寝かせてあげたいと思われるかも知れませんが、ここは何もせずに救急車を待ちましょう。死体の解剖は警察で行われ、そこから自治体や葬儀屋さんの霊安室へ運ばれることになります。この時の送迎、解剖費用は自治体が負担してくれますが、地域によっては遺族負担のところもあるようなのでチェックが必要です。死体検案書を受け取り、数枚コピーをしてから、葬儀屋さんへ連絡するようにしましょう。何通か必要になることがあるからです。ちなみに、死亡診断書は医師によって看取られた場合になります。
死後経過していると遺族に費用の負担アリ?
孤独死は不審死あつかいされてしまうんですよ、悲しいですよね。孤独死についてのコストのお話に移りますね、死亡してから月日が流れた場合、腐敗しているので清掃代金を負担が発生します。清掃業者は通常のハウスクリーニングではいけません。死体の場合は、特殊清掃業者にお願いすべきだと言われています。ただ単に臭いをおさえればいいだけでなく、一般的な洗剤では落ちないからだそうです。賃貸の場合、腐敗による体液などでリフォームなどの費用もかかることがあるようですので、普段から孤独死を迎えない対策をすることがポイントです。
遠方に住んでいる家族が孤独死したら?
最近は別居スタイルで親が孤独に一人暮らしをされていることもあるのではないでしょうか。
【遺族が死亡した時にしておくべき手続き】
- 死亡届
→市町村へ。お葬式を挙げる場合は、お葬儀屋さんが記入、提出してくれるところもあります。
- 生命保険金や年金の受取手続き
- 運転免許証、パスポートなどの返却
→警察署の窓口へ
- 水道光熱費、通信費、会費など
→引き続き、誰かが住むなら名義変更、住まない場合は契約の解除が必要です。
- 通帳管理
→新聞訃報などから金融機関は預金を凍結します。凍結されると、相続人全員の戸籍謄本や印鑑証明書が必要になってきます。ある方は、会ったこともない相続人10人ほどに死亡の通知を郵送で送ることになってしまったそうです。あらかじめ遺言書などで受取人を書いてもらっておくと簡単に凍結解除が出来ます。
- 遺品整理や清掃
- お葬式の手続き
- 法事での供養の準備
など
多岐に渡って、準備しないといけないんですね。お葬式をあげる、あげないについて遺言があれば便利なのにと思われるかも知れません。ですが、お葬式については遺言事項でないので、遺族の誰かがお葬式を挙げないと言えば、遺言書に書いていてもお葬式をあげないこともできます。また、遺言書は家庭裁判所で手続きを経てからでないと、効力にならないので、お葬式が終わってから遺言書を見ることも。お葬式や相続関係はエンディングノートがおすすめです。
孤独死後に残された遺族たちのために~エンディングノートを活用
エンディングノートは、お葬式関係、相続関係なども書くことが出来ます。たとえ一人暮らしでも、孤独死になれば遺族や関係者にお葬式をあげてほしいなどの希望を伝えたいものです。エンディングノートは一人暮らしにも有効なアイテムなのでぜひご活用されることをおすすめします。