終活は少子高齢化に伴い、ますます必要とされてきています。しかし、実際に終活をきちんとしておられる方はごくわずかだと言われているのが現状です。終活をすることによるメリットをご紹介していきます。
終活は遺族にとって大変ありがたいこと
戦前、戦中は10人の子供を持つ世帯もめずらしくありませんでした。そのため、親が病気になっても介護は誰かが交代ですることが出来る時代でした。
しかし、現代は子供が1~2人という世帯も多く、子供達に負担をかけたくないという親世代が増えています。
しかし、終活を単なるブームだと思い、実践されていない方も多いようです。もし、終活をせずに、親が病気になればこんな不都合が生じてきます。
・親の死後、部屋の片づけ
・借金などの負債ふくめ、親の財産について全く分からない
・会社の後継者問題
・葬式はどんな形式がいいのか
・お墓は引き継がなければいけないのか
・宗派の問題
・介護は介護施設なのか、自宅療養がいいのか
・延命治療をしてほしいのかどうか
・仕事場への連絡問題
など
例えば、親が心筋梗塞などで倒れてしまい、意識がもうろうとしている状況になってしまってから、これらの事を始めるとすると日々忙しい子供達にとっても負担になるのは目に見えています。
逆に、これらの事を親が生前にしてくれているなら、親の死後も進めやすいのではないでしょうか。
何から始めればいいのか分からない場合~エンディングノートは便利
終活をするメリットは、残された配偶者や子供達にとっての遺品整理、相続や後継などの問題が減るということにつきます。しかし、部屋にはモノが一杯だし、財産については把握していないし、誰に相続させるのかも分からない、という事もあるかも知れません。そんな時、エンディングノートは便利です。
・幼い頃からどんな少年少女だったかという所から始まっている
→簡単な自分史になる
→終活への気持ちの準備にもなる
・財産、お墓、介護についての事も書きとめておく欄が豊富
・残された遺族へのお礼の言葉を書く欄なども用意されている
エンディングノートには、順を追って何をしていけばいいのかが書かれているノートです。何から始めればいいのか分からない場合、遺言書よりもまずはエンディングノートを記録してみる事をおすすめします。
エンディングノートと遺言書は違う
ただ、財産がある場合で相続をしようとお考えの方は、エンディングノートだけでは事足りない時もあるようです。
遺言書は法的拘束力があるそうなので、自分の意思で相続したいという願望があるなら、エンディングノートの他に遺言書も準備しておく必要がありそうです。
孤独死が心配される40代以降も書いておく必要アリ?
孤独死は高齢者だけでなく、1人暮らしをされている40代以降の方も遭遇してもおかしくない時代です。親がいなくなり、兄弟姉妹もいない一人っ子で独身世帯なら、何かあった時は心配です。終活は寿命が来ている方だけでなく、孤独死の恐れのある方にとっても、年齢を問わず必要になるものでしょう。
40代となれば、仕事まっさかりの年代です。自営業やフリーランスの場合はパスワードなど、パソコン関係の情報も多く保持している事もあるのではないでしょうか。エンディングノートでは、パソコンに関する終活もしておく必要がありそうです。