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孤独死したら~お墓はどうするの?素朴な疑問を解決

孤独死は、誰もが将来なりうる死に方です。今、家族がいる人でも、生まれる時と死ぬ時は一人だといわれているように、誰かと一緒に死ぬことはまずありません。孤独死の現状とともに、お墓をどうするのかについてお伝えしていきます。

孤独死の現状
厚生労働省によると、今から約50年後には国民の4割が高齢者になるそうです。高齢者は子供達と別居している方も多く、配偶者に先立たれ1人暮らしをされている方が今も多いです。50年後にはさらに、1人暮らしの高齢者がさらに増えると想定されます。
2017年の孤独死は、60~69歳の男性が一番多く、過去最高となっているようです。しかし、1人暮らしが増えるこれからは、若年層である40~50代も孤独死の危険に遭遇する可能性があります。
孤独死のリスクは、経済的余裕のある人もそうでない人も含まれています。ただ、経済的余裕のある人は、病気になっても病院に通えたり、介護を頼んだりすることができますが、貧困に宿ってしまうと病気になっても十分な治療やケアが行われないことが多いのが現状です。そのため、寝たきりになってしまったばあい、自死される方もおられます。
自殺や他殺は孤独死にはあたらないのですが、経済的貧困かつ慢性疾患により自死したばあいも、孤独死となることもあるそうです。東日本大震災では、高齢者の孤独死に限定していましたが、高齢者の枠をはずすことで、80人も増えたそうです。経済的貧困による孤独死は社会の責任でもある問題です。
 

孤独死した場合のお墓は?
孤独死すると、まず親戚に通知がいきます。ですが、親戚のもとへは遺体は運ばれず、遺骨だけが運ばれることになります。孤独死のばあい、死後かなり経過しているものもあり、その地域ですぐに火葬されてしまうそうです。すぐに発見されたばあいで、本人の遺産があるなどすれば、市町村で葬儀をあげてくれるそうです。
親戚などが遺骨の受取を拒否したばあい、市町村で3~5年ほど遺骨を安置してくれるそうですが、その期間をすぎてしまうと、市町村の無縁仏に埋葬されることになります。そうなると、あとから親戚が墓を建てたいと申し出ても、遺骨は取り出すことができなくなるようです。このように、ほとんどのばあい、孤独死は無縁仏に葬られることになります。

孤独死してもお墓に入りたい場合のポイント
あらかじめ、孤独死が想定されるようなライフスタイルであるばあい、NPO法人に死後にお墓にはいりたいなどの旨を生前に依頼しておくような終活スタイルもあります。
また、親戚などに遺言で残したいというばあいは、エンディングノートを活用するのも1つです。もしも、身寄りがないと思うのであれば、お墓を建てずとも、遺骨の埋葬方法やそれに伴う費用に関する情報をエンディングノートに記録しておくだけでも無縁仏に入らずにすみます。
今はさまざまな遺骨の埋葬スタイルがあります。共同墓は、友人などのほか、まったく知らない人とともに納骨室へ遺骨を安置するスタイルです。散骨では映画のように山や海に遺骨をまくことになります。実際は水溶性のビニル袋に粉にした遺骨をいれて散骨するそうです。樹木葬のうち新しいタイプでは、桜の木の下に合同で遺骨を眠らせるというスタイルです。遺族たちは花見をするだけで、墓参りと同じように故人を偲ぶことができます。
 

孤独死が想定されると思うばあい~エンディングノートを活用
エンディングノートは、葬儀形態や納骨方法のほかに、財産関係の記録、遺言書の有無や場所などを記入することもできます。孤独死は他人ごとではなく、これからの自分にも起こり得ると想定し、準備をしていくのはいかがでしょうか。