公営斎場での葬儀に参列する場合、受付で香典を渡す事があるかと思われます。葬儀の受付での香典の渡し方はじめ、供物を香典の代わりに出来るのかをNGな供物の中身と共にお伝えします。
香典準備~取り出しやすさよりも形式を重視するのがポイント
受付で香典を渡す時、後ろが混み合っているなどすれば、ササッと渡してしまいがちです。しかし、礼儀としてはそれではNGの様です。まず、香典は袱紗(ふくさ)に包んでおきましょう。
香典は取り出しやすい胸ポケットやコートのポケットに入れておくのはNGです。しかもコートは受付に入る前に脱いでおくのがいいでしょう。
香典は袱紗にいれて、カバンから取り出す様にしておきましょう。袱紗の色は青、緑系などの寒色系がいいとされてます。紫の袱紗は葬儀だけでなく結婚式にも使えるので便利な様です。バッグの中で折り目がついてしまうかも知れない心配がある場合は、台付き袱紗がいいでしょう。
ただ、香典の額が3万以下の場合は漆の台付きでなく、袋式になっている金封ふくさのほうが無難かも知れません。100均にも袱紗が売っているので、不祝儀袋と筆ペンと共に準備しておく事も出来そうです。
受付での香典の渡し方は?
袱紗は少し右寄りに置き、左の布が一番上にかぶる様に包みます。袱紗を開けた時に表の文字が見える様にしておきます。
受付では袱紗から取り出して渡す様にします。段取りをまとめてみました。
1. 会場入り
2. コートを脱いで持って入る(冬場)
3. 受付で並ぶ
4. 「この度はご愁傷様でした」と伝えてから、袱紗を取り出す。
5. 袱紗から不祝儀袋だけを取り出し、受付から文字が見える様に向きを替えて、両手でサイドを持ってお渡しする。
久しぶりの遺族との再会で、ついつい話し込みがちですが長話は禁物のようです。
通夜で香典をすでに渡している場合は?
通夜で香典を渡している場合で、葬儀で知人から香典を預かっている等する事があります。その場合、知人の香典をお渡しした時に、自分は通夜でお渡ししましたなど言っておく必要があります。
NGなのは空の不祝儀袋を渡してしまう事です。探し回し記帳でやっと昨日の通夜で渡していた事が分かるなどするからです。
記帳は忘れないように
香典をお渡しした後、記帳をしますが、知人の香典を渡した場合は自分の名前だけでなく知人の名前も記帳しておくことが必要です。また、不祝儀袋の表面には「御霊前」と書いておけば、キリスト教や仏教などの宗派に関係なく使えるようです。
ご霊前の文字の下に、送り主の名前を記入します。合同で渡す場合は、親戚一同や有志一同と書いておき、中袋に個人名を記しておきましょう。
中袋にはいくら入っているのかが分かる様に金額を記しておき、送り主の住所、名前、電話番号まで書いておきましょう。
香典の代わりに供物はあり?
香典と供物や供花は同じアイテムとされています。香典辞退をしておられない場合は、香典の代わりに供物でもいいようです。香典を辞退されている場合は、供物も供花もしない方がいいでしょう。
供物でNGなものってあるの?
神道は自然信仰があるので海の魚、山の肉などの供物もOKですが、仏教では生物は基本NGとされているようです。また、キリスト教の場合は、品物よりも花がいいようなので、供花にした方が喜ばれるかも知れません。
しかし、最近のお葬式は自由度が高いので、しきたりよりも残された遺族が好む供物を選ぶ趣向もあるようです。
家族葬の場合で後に訪問する場合は?香典や供物は必要?
最近は、家族葬が増えています。どうしてもお別れをしたい場合は、四十九日までに遺族に連絡してから訪問するようにするのがいいそうです。
香典辞退をされていたとしても、葬式が終わった後の訪問なので、香典辞退をされていたとしても供物や供花を持って行く方がいいようです。