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増えている高齢者の孤独死の原因とは?対策とともにご紹介

核家族化、高齢化社会になるにつれて、孤独死は多くなっています。孤独死をしても仕方がないくらい病状が進んでいる場合もあれば、もし助けがあれば助かっていたのにと後悔される孤独死もあります。孤独死の原因と対策として考えられることをお伝えします。

1人暮らしが必ずしも孤独死を迎えるわけではない
1人暮らしの高齢者でも、孤独死にならずに病院で最期を迎える人もいます。一方、孤独死をしてしまう人もいます。その違いは何でしょうか。
・危機感を感じた時に連絡する所があるかないか
家族がいれば、この問題は回避できそうです。しかし、子供や親戚などと不仲であるとともに、近くに友人がいないなどすると孤独になります。ピンチの時は救急車を呼ぶしかないとだけ思っているなどする場合が多いようです。
しかし、高齢になると、ちょっとした気温の変化で熱中症、肺炎、凍傷になったりするので、熱が出た、下痢が続くなど体調の変化を知っておいてもらい、その場合は定期的に様子を見に来てもらう体制づくりが必要です。

男性が女性よりも孤独死する人が多い?
実は、女性よりも男性に孤独死をする人が多いそうです。女性は地域で趣味や友人を持つ機会がたくさんあります。それに対して、男性は通勤時間をかけて、遠い会社に行くなどし、退職後は仲間と離ればなれになり、連絡もとらないなどします。
さらに、地域社会で新しい出会いを作ろうとせずに、配偶者に頼りっきりになったり、自室で趣味にあけくれたりしがちです。そうなると、配偶者が先立った場合、孤独になります。そうなると誰も体調や気分の状態を知らない、病院に通報する人さえいなくなるからです。

地域の見守りで高齢者が素直に話せる環境づくりを
孤独死をしてしまう高齢者は、表面上大丈夫だ、元気だと言い張る人が多いようです。それは本当に、地域の見守り隊の方々を信頼していないこともあげられます。迷惑をかけてはいけないという気持ちが強すぎるためです。
素直に、今日は〇〇と●●が痛くて、熱もあってなどバイタルチェック的な要素を会話にだしてくれる高齢者なら、見守る方も注意深くなることができます。

見守りだけでは不足?
高齢者の1人暮らしの場合、単に玄関などで様子を見守るだけでは不十分なことがあります。看護師や介護士のような専門的な知識までとは言いませんが、体温、体の調子、血圧、気分など、命にかかわる基本的なことを見守り隊員がチェックできる体制づくりが必要なのではないでしょうか。
そして、さらに熱が38度以上ある人は、熱が下がるまで訪問を繰り返し、必要があれば病院に連れていき、自宅へ戻りケアするなどしていくことで、孤独死はかなり防止できるのではないでしょうか。 ボランティアでは限界があるので、報酬制にするなどして国をあげて孤独死対策を進める必要がありそうです。そうなると高齢者の雇用にもつながるのではないでしょうか。

部屋の荒れ方で判断
熊本地震のとき、高齢者に歯の衛生士さんによる歯磨きが行われました。若者、子供を優先し、自分達は大丈夫だと言っておられていた高齢者たちは歯を磨くこともできず、それによって体調が悪化される方もいるそうです。心身ともに弱ると、身の回りのことはもちろん、自分のことさえ出来なくなります。
表面上自分は大丈夫だと言っておられる高齢者でも、部屋が散らかりすぎていたり、生ごみの処理が出来ていなかったりなどすると、孤独死のカウントダウン状態です。本人の意向とは別に、部屋が荒れているということは、ご本人がしんどくて掃除や料理などの家事ができていないことを表すとして、本人の見守り隊に対する受け答えは表面上元気であっても、介護ヘルパーをつけたりするシステムづくりも必要なのではないでしょうか。

高齢者が孤独だと思うことが最大の孤独死の原因
高齢者が1人なんだ、孤独なんだ、自分がしっかりしなければと思い込むようなことがあると、病気が進行しているのに我慢を繰り返し、うつ病などになり孤独死になりがちです。日々の生活とは別に、体調がすぐれないなど何かあった時は、いつでも頼れる機関や場所があることを高齢者に知っておいてもらうことが必要ではないでしょうか。