男性は10人に1人、女性は5人に1人がお一人様の老後を迎えています。 孤独死になる可能性も高いわけで、火葬まで円滑に進めばそれでいいのですが、孤独死の場合は遺体が発見されにくい問題があります。孤独死の火葬までの道のりについてお伝えします。
遺体が発見されるとどうなるの?
孤独死の場合、遺体が発見されると警察が身元確認を行います。その際は、通帳、印鑑などは没収され家宅捜索が行われるようです。家のあらゆる資料から、親、兄弟、親戚などが割り出され、連絡がいきます。その間、遺体は本人確認が必要なほど日程が経過している場合は、DNA鑑定も行われます。その場合の費用は国が負担してくれるようです。火葬はできないので検査中は、一泊2,000円ほどの冷蔵場所で保管されるようです。
孤独死の30%は遺族がいない
孤独死された方のうち、3割は遺族がおられないようです。エンディングノートなどがなく、財産が円滑に遺族に渡らない場合は、国の財産となりその額は400億円にものぼるそうです。遺族がおられる方の場合、戸籍などから遺族を探し、火葬後の遺骨の受取を依頼するそうですが断る遺族も多いようです。身寄りのない骨は、自治体に管理されることになります。自治体によってお経をあげてくれるところもあります。火葬後、無縁仏として墓地に埋葬されます。身寄りのない孤独死の遺体について、火葬処理をする場合自治体から5万円が支給されます。受け取る人は遺族になりますが、遺族がいない場合は、そのご遺体の火葬に尽力をつくした人が受取人となるようです。
孤独死に早く気付いてもらえるような生活スタイルとは?
遺族が遺骨の受取りをした場合、遺体のあった部屋の通帳、印鑑なども相続財産として受け取ることになりますので、部屋の遺産整理も遺族がすることになります。孤独死の発見が遅れれば、部屋を掃除する遺族の負担も大きくなりますので、出来るだけ孤独死の発見を早くしてもらえるようにする必要があります。介護が必要な方は、訪問介護者が発見してくれるでしょう。ですが、突然死など、転倒して動けなくなった場合、お風呂でおぼれた場合、冬に発生しやすい心臓発作や脳梗塞などで、健康な状態から孤独死になった場合は発見が遅れることがあります。孤独死の発見が遅れてしまいますと、部屋の掃除にかかわる費用もかさみますので、出来るだけ孤独死の発見を早くしてもらえるような生活スタイルをしておくことをおすすめします。例えば、お風呂でおぼれて死亡した場合、お湯を出しっぱなしにしていた場合は、ガス、水道代金が異様に多いことなどから、水道会社などから連絡を受けて発見されることがあります。発見が遅れてしまうと異臭や害虫などご近所からの通報などで発見されることもあるようです。
- 趣味や交流を普段からしておく
- 宅配弁当を依頼してみる
- 定期的な配達を依頼する(サプリメントなど)
- 新聞をとるようにする
- 家事代行やお掃除の定期契約をしておく
- 中部電力やソフトバンクの見守り機能を利用する
- 遠い親族に、定期的に安否の確認をしてもらうように依頼してみる
など
長い時間孤独になることがないようにしておくことをおすすめします。
エンディングノートを活用しよう
エンディングノートを活用しておけば孤独死となった場合でも、永代供養、散骨、戒名など火葬のあと遺骨の身の振り方を自分で決めることができます。資産性のある財産の場所、渡したい人などを記入しておけば遺族でなくても自分の意思が実現できます。遺族のために、遺産整理、部屋の掃除などの業者も記入しておくこともできます。さらに、ペットについても、死亡してから効力が生じる死因贈与を生前に知人などにご依頼されておけば安心ですよね。ぜひご活用を。