公営斎場で葬式をあげる場合、親族代表の喪主が参列してくださった方々に挨拶をする場面がいくつかあります。公営斎場における葬式での挨拶のポイントについてお伝えします。
葬式での挨拶の場面は1つじゃない?
公営斎場で葬式をあげる場合、親族代表が参列者に挨拶をする場面は葬式だけではないようです。
・通夜
・通夜振る舞いの最初の乾杯の時
・通夜振る舞いの最後のしめ
・お別れの儀の後
・火葬の前
・精進落としの乾杯の時
こんなにもたくさんあるのですね。親族代表としては何を伝えたらいいのか迷うところではないでしょうか。
マストで導入しなければいけない内容とは?
親族代表としては、いつのまにか自分が主役だと思ってしまいがちです。失敗しない様に、上手く言える様に、感動を与えられる言葉づかいになどを意識しすぎてしまう事で、いつのまにか自分の成功のための挨拶になりがちです。
忘れてはいけないのは故人です。故人を主役とした挨拶内容を中心に持ってくるべきではないでしょうか。同じエピソードでも、自分の良さをアピールするエピソードになりがちです。しかし、主役は故人なのです。
たとえ生前に暴君や忌み嫌われていた人であっても、公営斎場の葬式の参列者への挨拶の場では、挨拶を聞き終わった遺族が故人を慕うような気持ちになる様な挨拶にすべきではないでしょうか。
こんな風にするだけで全然違う?
例えば、生前においてアル中でギャンブル依存症の故人だったとします。家族は故人のために辛い思いをしてきたので当然挨拶においても、あまり良い様には言いたくないのが人情です。
しかし、それでも故人には自分だけが知るいい所もあったはずです。それを見つけ出し、参列者に向けての挨拶で披露すればきっと感動を与えられるはずです。
故人に対していい思いを持っていない遺族に暖かな感情を呼び起こす事にもつながりそうです。
挨拶時だけにしか出来ない内容とは?
例えば、心筋梗塞や脳卒中などの生活習慣病で急に亡くなられた故人だったとします。参列者は死因が分からないまま通夜や葬式に参列している人もいるでしょう。当然、死因を知りたいのが人情です。
しかし、受付などでは故人の死因をたずねるのはNGとされていますので、死因が分からないまま参列している人々はモヤモヤしているかも知れません。
公営斎場の葬式での参列者への挨拶だけは、死因や入院時の様子を伝えてもいいと言われているようです。病気の事を話題にするのは縁起が悪いと思いがちですが、実はそうでもなかったのですね。故人を主役だと思った時、死ぬ間際の状況は一番リアルな思い出となっているからです。
発声練習をしておくと緊張しない?
参列者に向けての挨拶では、事前に発声練習をしておくと緊張が減るようです。声が伝わっていないと思うだけで焦り、緊張が倍増するからです。ある喪主の方の参列での挨拶で魅力的だと思ったのは、葬式にもかかわらず最期まで笑顔で挨拶をされていた事でした。
悲しいと思うとついつい、口角も頬もたれ気味になり、姿勢も悪くなりがちです。しかし、ちょっと口角をあげて笑顔で挨拶することで、葬式の花祭壇と同じように参列者の悲しみを和らげる事が出来そうです。